あなたが、家で楽しくテレビドラマを見ているときを想像してみてください。その際に、ときどき「続きが見たいのに、こんなところでCMが入らないで!」と思うことがありますよね。
ドラマが盛り上がっているところで、なんでCMが入るのだろうと思いますが、これは偶然ではなく意図されたものです。
あなたがこのように、先の展開がより気になってしまうのは、テレビドラマの構成に「ツァイガルニク効果」という心理効果が使用されているためです。
そして、ツァイガルニク効果は恋愛上手の男性が上手く用いているテクニックでもあります。そのため、本ページではツァイガルニク効果について説明した上で、出会いの場でどのように生かすべきか説明します。
ツァイガルニク効果の意味と事例
「ツァイガルニク効果」とは、達成できていない・中断している未完成のものに対して、人は強く惹きつけられる心理効果を指します。
この心理を応用した、あえて完結させないテクニックということもできます。男性の言葉で簡単にいうと、「寸止めテクニック」です。
ツァイガルニク効果は、旧ソ連の心理学者ブルーマ・ツァイガルニク氏の、「目標が未達成な行為に関しての未完了の課題の記憶は、完了した課題の記憶よりも思い出しやすい」という考えに由来しています。
ドラマにおいては、前述したように、このツァイガルニク効果が使用されています。ドラマが盛り上がり、展開があえて未完成の状態でCMを入れます。そうすることで、視聴者は続きが気になりチャンネルを変えることができず、きちんとCMを見て、続きの内容を見てしまうのです。
これは、ドラマの最後の部分でも一緒です。あえて、盛り上がったところで今週分が終了するような構成となっています。ただ、予告として次回の分を見せることによって、より視聴者を惹きつけようとしているテクニックです。
ツァイガルニク効果は、他にもCMにおける「続きはWebで」などにも使用されています。ある程度の情報をさらけ出した上で、核はまだ見せないことによって、視聴者をテレビからウェブサイトの方へ移動させることが狙いです。
他にも、ディズニーランドがいつも工事中なのは、いつでも未完成でいることで、次の来場をうながすという効果が期待できるからです。
このツァイガルニク効果は、上記したマーケティング以外の分野においても、効果を発揮します。そして、当然ながら恋愛に関しても、様々なケースで応用することができます。
恋愛・出会いにおけるツァイガルニク効果
ツァイガルニク効果は出会い・恋愛において、色々な場面で応用することが可能です。応用例としては、付き合う前にデートに誘うときや、お見合いパーティーの会話、付き合ってからのデートなどがあります。
・付き合う前にデートに誘うとき
女性との会話がメールで盛り上がってくると、どんどん文章が長くなっていきます。ただ、メールで会話が完結しないようにしましょう。未完成のメールをネタとして、メールでは詳細に伝えようとすると長くなり大変であることを、デートをする口実とするのです。
ある程度やり取りが続き、メール内容が深くなってきたら、「もっと詳しく話したいけど、メールだとお互い大変だよね。良かったらご飯食べながらお話しない? 」といったことを何気なく聞いてみましょう。
メールでの会話が十分盛り上がっていれば、その内容について惹かれるツァイガルニク効果が働きます。そのため、女性がデートの誘いに応じる可能性が高くなるのです。ただ仲良くなっていないと、会うことまではしなくてもいいかな、と思われてしまうので注意してください。
・お見合いパーティーでの会話
お見合いパーティーでは、ツァイガルニク効果を最も上手く使うことができるケースの1つです。それは、1人の女性と話す時間が制限されているからです。お見合いパーティーは時間がないというのは、発想を変えると、実はとても大きなメリットなのです。
あなたが、女性との会話を盛り上げるだけ盛り上げたとしても、ある程度以上話すと疲れてボロが出てきます。すると、最初楽しくて満足していた女性も、徐々にあなたに対して印象が悪くなってしまいます。
ただ、1人の女性と話す時間に制限があるお見合いパーティーでは、あなたが疲れる前、女性があなたの印象が悪くなる前に、話す時間は終了します。結果として楽しいところで話は終わるため、女性はまだあなたと話したりないと思うのです。
そのため、あなたがお見合いパーティーで行うのは、プロフィールカードの情報を確認していくことではなく、共通の話題などの盛り上がる話題を見つけたら、それだけを話すことです。結果として、確実に話したりないので、女性はその後もあなたを選んでくれる可能性が高いのです。
・付き合ってからのデート
付き合ってからのデートは、少しでも長くいたいものです。ただ、そこであえて少しだけデートの時間を短くする、もしくはデートの回数を少なくするというのが、ツァイガルニク効果を利用した恋愛テクニックといえます。
女子がまだ一緒にいたい、いつも一緒にいたい、という気持ちを無理に満たすことなく、マイペースで淡々と付き合うようにしましょう。
苦しいようですが、少しでも長いデート、もしくは毎日一緒にいたとしても、女子の気持ちは満たされません。逆に、「マンネリ気味になってしまったから、刺激が欲しい」などといって、フラれてしまうリスクだってあるのです。
だからこそ、彼女がもう少しだけ一緒にいたい、というくらいでちょうど良いのです。ツァイガルニク効果の作用を上手く使うことによって、あなたは彼女からより長く好かれ続けることができます。
まとめ
テレビドラマでは、次の展開が気になるところでCMになってしまいます。これは当然ながら、たまたまではなく、ツァイガルニク効果という心理効果を期待したドラマ構成となっているためです。
ツァイガルニク効果は、人が達成できていないもの・中断しているものなど、未完成のものに対して、完成したものよりも強く惹かれる心理効果を指します。
このツァイガルニク効果は、デートに誘うときやお見合いパーティーの会話、付き合ってからのデートでもで効果を発揮します。理由をつけてあえて話さない、時間がくぎられていることを利用して終わらない話をする、デートの時間を減らすことで、あなたは女性からより興味を持ってもらえるのです。